理想のモデル創造プロジェクト第二弾 思い通りのヘアースタイルを作る方法見つけよう!

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あくまでも個人的な見解ですが、女性モデルの個性を表す特徴の一つは、何と言ってもヘアースタイルでしょう。


特に、アニメやゲームの女性キャラクターのヘアースタイルはどれも個性的で、魅力的ですよね。


こだわり画廊&実験室



でもその反面、いざ3D CGでそのような髪形を作るとなると、いきなりさまざまな問題が発生します。


主なものを挙げてみると、

  1. 現実ではあり得ないような長い髪や巻き毛のような複雑な髪を滑らかな形状で作るのは簡単ではない

  2. 個性的な髪形を作るにはポリゴンを増やしてディテールアップすることが必要だが、ポリゴンを増やすと修正するのが容易ではない

  3. 3D CGの空間で立体的な形状を作成する時、パースの効いた(つまり、斜めから見た)形状を正確に整えるのは難しい

  4. 頭部のポリゴンに髪の房のポリゴンを追加して、どの方向から見ても違和感のない外観にするのは、直観的にはできない



ってとこでしょうか。(あくまでも、個人の見解です)


それと、市販されている3Dキャラクター制作関連の本を読んでいて思ったんですが、キャラクター1体だけを作るのだったら、時間と手間をかけて努力と根性で作るのも良いんですが、いろいろなキャラクターを手軽に作りたい場合にはそう言う訳にもいきません。


そんな訳で、今後たくさんのMMDモデルを作ることを念頭に置いて、3D CGソフトウェアの機能をフル活用して、手軽に魅力的な髪形を作るワークフローを構築することにしました。


名づけて、「理想のモデル創造プロジェクト第二弾 思い通りのヘアースタイルを作る方法を見つけよう」です。


さて、いろいろな女性モデルの髪形をじっくりと眺めてみると、女性のヘアースタイルは大きく分けて「前髪部分」「側髪部分」「後髪部分」「特徴的な部分」の4つに分けられることに気づきました。


そこで、それぞれの部分について、上で挙げた問題点をクリアしながら簡単に作る手順を探しました。


[1]前髪部分の作業フロー

女性モデルの前髪は最も目立つ部分なので、どのモデルを見てもたくさんの髪の房を使って細かく作りこまれています。


私は最初、髪の房を一つ作りこんで、それをコピーして並べることを考えたのですが、途端に問題点(2)~(4)が立ちはだかって上手くいきません。


試行錯誤の末にたどり着いたのは、真正面から下絵に沿って格子状の平板ポリゴンを編集し、それを横一列に並べた状態で3D CGソフトウェアの「パスに沿って変形」機能を使って顔のラインに沿って曲げる方法。


この方法の良いところは次の4点。


  1. 真正面から見た同一平面上でポリゴンの頂点を動かすので、ポリゴン編集時にパースを気にする必要がない

  2. 細部を作りこむために、少々ポリゴンを増やしても大丈夫

  3. 前髪全体の形状は「パスに沿って変形」コマンドで整えるので、気に入らなければ何度でも簡単にやり直せる

  4. 形を整えた前髪のボリュームアップは、3D CGソフトウェアの平板ポリゴンに厚みをつける機能を使えば簡単にできる



特に(3)は重要で、手軽に違和感なく前髪の形状を整えることができます。


これで、前髪の問題は解決。次は、側髪と後髪です。


[2]側髪と後髪部分の作業フロー

側髪と後髪の部分はあまり目立たないので、モデルによってはかなり大雑把な形状にしているものも多いですね。


でも、このやり方はショートヘアーの場合は良いんですが、ロングヘアーの場合にはそういう訳にはいきません。


それと、実際に作ってみると分かるんですが、人間の頭の側頭部や後頭部の形状は思った以上に把握することが難しく、個別の髪の房を配置してどの方向から見ても違和感がない形状に仕上げるのは相当慣れないと難しいと思います。


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そこで考えたのは、モデルの頭部のポリゴンをコピーして、それを元にして作る方法。


3D CGソフトウェアには「面張り」と言う機能があって、選択した辺の部分から簡単にポリゴンの面を増やすことができるんです。


まず、コピーした頭部のポリゴンから髪を伸ばしたい位置のラインにある辺を全て選択し、「面張り」コマンドで面を作ると、頭頂部は元のモデルの頭の形状になっているヘルメット状の形状ができます。


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ちょうど、スターウォーズのダースベイダーが被っているヘルメットみたいな形ですね。


次に、このヘルメットの側面のポリゴン全体を大まかに編集して、髪形のアウトラインを作ります。


ここで重要なのは、ヘルメットを構成している個々のポリゴンを編集するのではなく、全体を編集すると言う点。


こうすることで、側髪と後髪全体のアウトラインを簡単に整えることができます。


後は、形が整ったヘルメットを構成している部分のポリゴンを縦方向に分割して、個々に形を整えれば側髪と後髪を構成する髪の房のできあがり。


「面張り」コマンドでヘルメットの側面部分はいくらでも伸ばせますから、ロングヘアーの場合でもこのやり方で大丈夫だと思います。


さて、次はアニメやゲームのキャラクター特有の「特徴のある髪」の部分です。


[3]特徴のある髪部分の作業フロー

言うまでもありませんが、この「特徴のある髪」の部分は目立ちます。


このため、この部分の髪はディテールアップが必須となります。


でもそうすると、上述の問題点(2)~(4)がたちまち大問題となります。


さらにこの部分の髪は、ほとんどの場合、現実ではあり得ないくらい長くなりますし、中には少女漫画のベルバラに出てくるキャラのように極端なカール状に巻いているものもあります。


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このような形状を滑らかに作るのは、中々に大変です。


MMDの女性キャラを探してみても、このような髪形がほとんど見当たらないのはこのせいなんですね、きっと。


で、この部分の作り方なんですが、前髪の部分で使用した「パスに沿って変形」機能を使います。


まず、3D CGソフトウェアの軸に平行となるような細長い格子状の平板、あるいは直方体を作ります。


これを細分化して目的の髪の房の形状を整えます。


場合によっては、複数の房を組み合わせてもOK。


こうすると、これを思い通りに曲げたら目的の髪ができるだろうなって言う直線状の髪の房ができます。


後は、曲げたいルートをスプラインで描いて、そのスプラインをパスにして変形すれば、あっと言う間に目的の髪形ができます。


いやぁ、これは便利です、ホント!


以上が今回見つけた、こだわりP流のヘアースタイル構築法。


このやり方でどのくらいのヘアースタイルができるか、最近ハマッたゲームの中から、お気に入りのキャラクターを選んで、実際に髪形を作成してみました。


モデルに選んだのはこの娘です。


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で、実際に作成した髪形はこれ。


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どうでしょうか? やり方さえ分かれば、このくらいの髪形なら数時間で作成できます。


ついでと言ってはなんなんですが、折角なのでゲームキャラクターの頭部も大雑把ですが作成して組み合わせて、MMDに読み込んでみました。


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頭部の細部が詰め切れていないので十分ではないですが、ゲームキャラクターの雰囲気はそれなりに出ていると思っています。


と言うことで、本プロジェクトの一つ目の問題はこれでクリアー。ぱちぱちぱち。


で、この次の課題なんですが、ヘアースタイルの次に女性の特徴を表すポイントは、やっぱり服なんじゃないかって思うんです。(あくまでも、私の私見です)


それも、ひらひらのついた可愛い服は、着ているキャラクターを一層魅力的に見せてくれるはず。


なので、次回のプロジェクトでは「女性の可愛いひらひらの服を作る」を追求してみたいと思います。


(この歳になって、女性のひらひらの服を研究するとは思わなかった・・・汗)